青森県神社庁
天孫降臨
7. 天孫降臨(てんそんこうりん)
tensonkourin
 天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまは、孫の邇邇芸命(ににぎのみこと)に三種の神器である八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)八咫鏡(やたのかがみ)草薙剣(くさなぎのつるぎ)を授け、豊葦原瑞穂国(とよあしはらみずほのくに)高天原(たかまのはら)のようにすばらしい国にするために、天降(あまくだ)るように命じました。
 さっそく邇邇芸命(ににぎのみこと)高天原(たかまのはら)に住む天神(あまつかみ)をともなって天降(あまくだ)ろうとされると、あやしい光を放つ神さまがいました。天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまは不思議に思われ、天宇受売(あめのうずめのみこと)命という女の神さまを遣わして、どうしてそこにいるのかを問わせました。その神さまの名は猿田彦神(さるたひこのかみ)といい、邇邇芸命(ににぎのみこと)高天原(たかまのはら)から天降(あまくだ)られることを聞き、お迎えにあがったのだと答えました。
 そこで邇邇芸命(ににぎのみこと)猿田彦神(さるたひこのかみ)を先導に、いくえにも重なった雲を押し分け押し分け、日向(ひゅうが)高千穂(たかちほ)の峰に天降(あまくだ)られました。そしてそこに立派な宮殿をお建てになられました。
 ある時、邇邇芸命(ににぎのみこと)は、それは美しい乙女に出会いました。大山津見神(おおやまつみのかみ)の娘、木花咲耶姫(このはなのさくやひめ)でした。ところが、木花咲耶姫(このはなのさくやひめ)は一夜にしてみごもられました。(みこと)(ひめ)が他の神の児をみごもったと(うたが)いました。そこで(ひめ)は身の潔白を示すため、戸が一つもない産屋(うぶや)を作り、その中で児を産むことにしました。もしお腹の児が(みこと)の子供でないならば、焼け死ぬであろうといって産屋(うぶや)に火を放ちました。火はみるまに産屋(うぶや)をつつみましたが、その燃え上がった炎の中で、不思議にも(ひめ)は三人の児を産みました。
 (うたが)いも晴れ、邇邇芸命(ににぎのみこと)木花咲耶姫(このはなのさくやひめ)は、末永く高千穂(たかちほ)の宮で暮らしました。
神名・地名表記の漢字には他の文字があてられる場合もあり、別名を持つ神々も多くいらっしゃいます。
神話 天孫降臨について
 天孫降臨は、皇室の御祖先(邇邇芸命)が高天原から天降り、豊葦原瑞穂国(日本)を豊かにそして平和に治められていく様子を語り伝えるものです。
 邇邇芸命は天照大御神さまより、高天原の稲を授かり、豊葦原瑞穂国の人々の食物とするように命じられました。
 この神話を私たちの祖先は稲作の起源として語り継いできました。
 ここからも稲が日本人にとっていかに大切で、神聖な食物であったのかを理解できましょう。
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